島崎山林塾企業組合

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なぜ林業に?

Tです。
私はこの4月から林業の世界に転身しました。時々何故林業に?と聞かれることがあるので今回は頭の中を整理する意味でつらつらと綴ってみます。

実は出身は愛知県なのですが、林業をきっかけに越してきた訳ではありません。
大学が長野県の大学であったのがきっかけで、そのまま長野県内の伊那地方に就職しました。
高校の時に選考で物理が苦手だったから化学系の方に進み、就職した会社も化学系の分野でした。
仕事自体は大変だったけど面白い面も多くやりがいは有ったのですが、製造していたものが電子部品の更に中に使われている材料の加工で、中々やった仕事が目に見えるものではなく、ちょうど30歳くらいのころに悶々としていたところ、デジタルカメラの外装部品を自社で製造し販売している求人を目にし、思い切って転職しました。
自分でやった仕事が家電量販店の店頭に並ぶという素敵な仕事に就くことが出来ました。
しかし、その外装の事業も1年経ったころには外注に出すこととなり、別の部品を担当することとなりましたがその後も幸い数年は外観部品に携わる事が出来ました。
ただ、ここ数年は外観部品ではなく内装の機能部品を担当することが多く、気が付けばやりたい仕事から遠ざかってしまっていました。

同時に、そもそもこの化学系の仕事は本当にやりたい仕事なのか?と思う事が多くなっていました。
一方で、転職をきっかけに同時期入社の方に自転車を進められこれがドハマりしてプライベートのほとんどを費やすようになっていました。
自転車の中でもマウンテンバイクは最高に面白く、正直、この世で一番楽しい遊びだと思っています。
このマウンテンバイクとの出会いも林業転身にも大きく関わっています。

マウンテンバイクを始めた当初は今のように走れるフィールドも多くなく、林道や時には本来NGな登山道を走ってしまったりしていて、安心して走れる場所が欲しいと思うようになりました。
そんな時、お世話になっていた自転車屋さんのお客さんで、住んでいる地域の山を使ってフィールドを作っても良いという話を聞いて自転車屋さんの計らいでその方にお会いすることが出来ました。
そこから二人で少しずつ山に手を入れて走れるようにフィールドを育てていきました。
こういった活動を進めていくうちに、単にマウンテンバイクを走れるようにするだけではなく、地主さんへの恩返しとして山の整備を行うようになっていきました。
「フォレスト・トレイルス」という任意団体も立ち上げ、助成金をもらえるようになり活動も少しずつ本格化していき、自身も山の整備に魅力を感じていくようになりました。
山整備は行った作業が目の前ですぐに具現化するとても結果が分かりやすいものです。
みるみる山がきれいになっていくのは本当に心地良いのです。
ある日、「やりたいことはこれだったんだな!」と確信し、密かに林業転身を決意。
ただし、仕事の状況的にも家庭の状況的にもすぐに会社を辞められるような状況ではなかったので思い立ってから1~2年の歳月を経て仕事も家庭もある程度目途が立ってきたので決行しました。
家内も「やりたいことなら」と理解してくれたのはありがたかったです。

転身してみて、まだ半年足らずですが、毎日が刺激あり山の癒しありで充実しています。
もともと身体を動かすのは大好きで自転車では2日で600kmの山岳ルートを走ったり最近トレランも始めて2回目の参加大会で80kmにエントリーしたりちょっと変態と言われることもある感じなので、幸い林業初めても身体的にしんどいと思ったことは無く、毎日林業もスポーツと思って楽しめています。
しかしながら最大のネックは収入で、ここはちょっと悩みましたがお世話になっている自転車屋さんやアウトドアアクティビティの会社で副業としてお仕事頂けているので何とかなりそうな感じです。
どれもこれもやりたい事が仕事なのでノーストレス。
ほんとうにやっていけるかどうかはもう少し期間を経ないと分かりませんが現状は転職して本当に良かったと思っています。

数ある林業体の中でもあちこち見てから島崎に入ったわけではないですが実はフォレストカレッジという講座を受講していた事と、先輩のKさんとアウトドアアクティビティ会社の代表の方が同じくフォレストカレッジで知り合って私にKさんを紹介してくれたという縁もあり、これは巡り合わせみたいなものを感じています。
という訳で長くなってしまいましたがこれが林業転身に至ったいきさつです。
これからもこの巡り合わせによる環境に感謝しながら充実の人生を歩めるように過ごしていきたいと思います。

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